2011年1月29日土曜日

「トラバント」を笑うなかれ

「結婚相手にはソニーの男性」が人気だった理由 - JCast
http://www.j-cast.com/kaisha/2011/01/24086228.html

『「結婚相手にはソニーの男性」が人気<だった>理由』。「だった」ですよ。今はそうじゃないちう事ですかね。

残念ながら、SONYは元より、他の国内メーカーも、海外のメーカーに太刀打ちできない状況になっている様です。SONYは頭がユダヤ人で、製品開発などどうでも良いと言われているとか何とか。ユダヤ人を連れて来て頭に据えたのは誰だったのか、まあ、それはどうでも良い。多国籍企業の心配をする必要もないのだし。事実、アメリカで「SONYはどこの国の会社か」と問えば、多くのアメリカ人は「アメリカの会社」と答えるという。もう、昔の東通工ではなく、世界のSONYになっている。そして、頭がユダヤ人だから「もう物作りはヤメレ」となってしまった。先日、MP3プレイヤーでiPodを抜いた、とか言っておりましたが、AppleはiPodはもとより、iPhoneやiPadで稼いでいるのですから、MP3プレイヤーで2番になったといっても別に困る事もありません。それを「SONYがやった、Appleに打ち勝った」みたいにマスコミは取り上げておりますが、先日、量販店に行きましたら、MP3よりも携帯電話やiPadの売り場の方に人だかりが出来ていましたよ。

SONYだけではありません。かつて「PC-9801」で名を馳せたNECは、ついにPC部門を切り離しレノボにくれちゃった。合弁とか言っておりますが、あれは「くれてやった」のですよ。まあ、最近はPCも似たり寄ったりのものしか作っていないから、余り売上はなかったのかも知れません。それにレノボの方が面白い製品を出すでしょうから、これは企業の判断としては正解だったのだろうか、と。今回はPC部門の切り離しでしたが、次はHPC(High Performance Computing)部門の「合弁社」切り離しですかね。そこまでやってしまったら、本当にNECは何をするのか、と、正直心配になってしまいます。後は何をするのか。

「選択と集中」と、まことしやかに言われました。それは、この不況の時代になって、無駄を削るという美名の元、様々なリストラを進めた大手メーカーですが、その行き着く先は「本業の終了」となりつつあります。NECもそうなるかも知れません。

では、他の大手メーカーはどうなるのでしょうか。取り敢えず「競争」に勝ち残ったメーカーも出るかも知れません。しかし、そうしたメーカーも、人件費が掛かってしまうという理由から工場を海外に設けて操業する事になるでしょう。製造は海外なので、これは海外製品です。内需には何ら益する所がありまへん。しかも、収益は国内の社員とかに還元するでもなく、国内に回してもカネが増えないからと海外へ投資に回す。海外の投資会社に預けたら「預かった金はすっちゃった。でもボク達は反対売買でウハウハ、史上最高額のボーナスだ、バンザアーイッ !」だって。「郵便貯金も外資に預けよう、それがTPPの目的だ」と官総理は高級寿司をつまみながらおっしゃって居るそうで、さて、どうなるのか。「イヤン、バ官、ウフフン。それ(郵貯)は外資なの」菊翁師匠じゃないんですから。

さて、消費税増税とカップリングで法人税減税となって、大手メーカーなどは「これで海外投資で工場を作り、安く製品も作れる。そうしたら一杯製品を作って売りさばけば、為替差益でウハウハ儲かるゾォーッ !」と考えているのでしょうが、はたしてうまく行くのか。既にして、安価で十分な性能を持つ製品を開発できない大手メーカーです。高級品は作れるのかも知れませんが、それも需要がそれほどあるとは思えません。「我々は<ブランド>になったから、売れる」とでも勘違いしているのでしょうか。以前は、それこそ良い製品を製造、安価に販売したからこそ、日本メーカーの製品が世界で売れたのですが、今はあぐらをかいてしまった。
海外でも日本メーカーの液晶TVは売れず、売れるのはSamsungなどの海外メーカーの製品ばかりです。しかも、ふるっているのは、国内メーカーも海外では、海外メーカーなみの価格で製品を販売しているというのです。それなのに余り売れない。また、「日本は不景気で、製品を作っても売れない。だから国内生産など止めて、海外でやりたいから、法人税減税、よろしくね」だって。そりゃあ、外国並みの価格で売れば、少しは売れるだろうに。でも「これらは高級品だから、安く売ってはダメだ。日本国民は我々、一流メーカーの高額な製品を有難く押し戴き、高いカネを出して買え」だって。別に、高級品が欲しい訳じゃなし、貧乏人の娯楽であるTVが「痴デジ」政策で見られなくなるから、新しいTVを買わないとならないのであって。でも、未だに痴デジ対応していない所は、かなりあるという推計もあるそうです。

7月24日の完全地デジ化は絶望的 知らないのは大臣だけ…という滑稽 - ゲンダイネット
http://gendai.net/articles/view/syakai/128516

まあ、痴デジではどうでもよろしい。こういうビヘビヤで製造業なんてやっていると、その内、競争力もなくなってしまうでしょう。以前、旧ソ聯邦が崩壊し、複数の国家が誕生した時の話です。旧ソ連には「トラバント」という国民車両がありました。そのボディーは樹脂で固められていたそうです。現在では「あんなボロい車を作っていたんだね、ソ連は」と笑っておりますが、実は、本邦のメーカーこそ、その危機に立っているのかも知れません。

アシャーイ !

0 件のコメント:

コメントを投稿